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備前と信楽は、中世から続く六古窯のうちのふたつ。釉薬をかけず、薪の窯で十日あまり焚きしめます。炎と、降りかかる灰がつけたものが、そのまま残る。
備前の器に巻いた藁は燃えて赤い筋を残し、火襷と呼ばれます。肩に積もった灰は溶けて、胡麻のような粒になる。窯のどこに置くかは選べても、景色は選べません。窯から無事に出てこないものもあります。
九谷はその逆で、色はすべて描いて焼きつけます。緑、黄、紫、紺青、赤を白い磁器の上に。加賀の山あいの最初の窯は一六五五年ごろに火が入り、五十年ほどで途絶えました。なぜかは分かっていません。
一九七〇年代の発掘で窯跡と数多くの陶片が見つかり、同時にもっと難しい問いも出てきました。古九谷と呼ばれてきたものの多くは、日本の磁器が始まった遠い有田で焼かれたのではないか。議論はいまも続いています。九谷は一八〇〇年代のはじめに再び火が入り、今日まで途切れていません。
萩の釉は柔らかく、細かな貫入が入ります。そこに茶がしみて、年を重ねるごとに器は色づいていく。萩の七化けといいますが、七つが何を指すのか、人によって答えが違います。
料理屋の店先に立つ狸は、信楽の生まれ。一九五一年、昭和天皇が訪れたとき、町は旗を持った狸を沿道に並べてお迎えしました。天皇はその光景を歌に詠み、それから誰もが狸を欲しがるようになりました。

決めるのは火か、手か。意見の合わない七つの窯。









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