Maison Homura
0533
二 · 陶 — 石川県加賀

九谷焼

偶然にゆだねたところは、ひとつもありません。髭の一本まで。

九谷焼 — 石川県加賀
石川県加賀 · 上絵付、五彩

九谷は信楽と正反対の気質です。並べて置くのは、そのためです。

まず焼く。それから描く——緑、黄、赤、紫、紺青。九谷五彩です。そして低い温度でもう一度焼き、絵具を漆のような厚みで器の上に載せます。九谷の皿を指でなぞると、絵が釉のうえに立っているのがわかります。

九谷焼 — 左
左から
九谷焼の仕事場
作り手の仕事場
作りの順
  1. 素焼きSuyaki

    型で抜いた土をまず素焼きにする。白い生地のまま、色はまだ載らない。

  2. 骨描きKotsu-gaki

    文様の輪郭を、細筆で黒褐色の顔料により一本ずつ描き起こす。

  3. 色絵Iro-e

    釉の上から九谷の五彩を差す。緑・黄・赤・紫・紺青。

  4. 金襴手Kinrande

    最後に金線と金箔を置き、低い温度でもう一度焼き付ける。

火のあとに色が載るので、窯にゆだねるものが何もありません。九谷の獅子は、たまたま獅子になったのではない。ごく細い筆を持った人が、髭の一本まで、そう決めた獅子です。

獅子そのものは守り神です。唐獅子は社の門に一対で座り、一方は口を開け、一方は閉じている——最初の音と最後の音、万物のはじまりとおわり。屋内では、場を整えるために据えられます。

九谷焼 — 右
右から
四方から
九谷焼 — 正面
正面
九谷焼 — 左
九谷焼 — 背面
背面
九谷焼 — 右
覚え書き
五彩
緑・黄・赤・紫・紺青
順序
焼く→描く→低温でもう一度
絵具が釉の上に立つ
獅子
守り神。一対で置く
産地について

明暦元年、加賀藩の山間の村で開いた窯です。そして——理由はいまも論の分かれるところですが——享保のころに閉じ、八十年ほど閉じたままでした。この最初の時期のものを古九谷と呼び、数はごくわずかです。

棚に並ぶ前に

品は日本で一点ずつ探し、出品する前に撮ります。お探しのものをお書きください。それに応えるものが入りましたら、お知らせします。

お知らせすることがある時だけお送りします。月に二度のこともあれば、何もない月もあります。