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だるまは、禅をインドから中国へ伝えたとされる達磨大師の姿です。壁に向かって九年坐りつづけ、手足が萎えてしまったという話が残っています。だから人形にも手足がなく、丸く赤い体と、いかめしい顔だけ。
底に重みのある丸いものは、倒しても起き上がる。七転び八起き。それが日本では、ひとつの約束になりました。
新しいだるまは、白い目のまま売られます。願いを立てたら片方に墨を入れ、叶ったらもう片方を。片目のだるまは、待っているのです。何年も待つこともあります。
年が明けると、古いだるまは寺へ納められて焚き上げられ、新しいものが買われます。日本のだるまの多くは、東京の北、高崎でつくられています。
疱瘡は、赤を嫌う神が運んでくると信じられていました。病の子には赤い着物を着せ、赤いおもちゃを持たせた。首のゆれる会津の赤べこもその願いから生まれ、九世紀に寺の材木運びを助けた赤い牛の言い伝えが重なっています。
虎には虎の理由があります。虎は千里行って千里帰るといわれ、戦時中は、出征する息子のために母親が道行く女性に赤い糸の結び目をひとつずつ頼む千人針があり、結び目で虎を描いたものもありました。顔はすべて筆で描くので、同じ顔はふたつとありません。

型に貼り重ね、乾ききってはじめて、自分の力で形を保つようになる。




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