Maison Homura
0133
一 · 紙 — 群馬・高崎

達磨

目のないまま届きます。仕上げるのは、あなたです。

達磨 — 群馬・高崎
群馬・高崎 · 十七世紀に定まった姿

達磨は目のない状態で売られます。両の目は白いまま空けてあり、達磨は待っています。

願をかけ——口に出すのが少し恥ずかしいような、ほんとうの願を——左の目を入れます。達磨は見えるところに座り、片目のまま、その願が叶うまであなたを見ています。

達磨 — 左
左から
達磨の仕事場
作り手の仕事場
作りの順
  1. 木型Kigata

    木型を一度彫れば、一生使う。

  2. 紙貼りKami-bari

    型に和紙を貼り重ね、乾かす。

  3. 型抜きKatanuki

    乾いた殻を型から外し、中空のまま合わせる。

  4. 彩色Saishiki

    朱を塗り、金で字を入れる。目は両方とも空けておく。

成就したとき、もう片方の目を入れます。そこではじめてこの像は完成し、完成させたのはあなたです。

かたちの由来は達磨大師。インドから中国へ禅を伝えた僧で、洞窟の壁に向かって九年坐りつづけ、ついに手足が萎えて落ちたと伝えられます。達磨に手足がないのはそのためです。そして底に重りがあるので、倒れません。押し倒しても、起き上がります。

添えられる言葉は、日本人の頑固さそのものです。七転び八起き。

年の暮れには寺へ納めて焚き上げ、新しいものを迎えます。達磨を一生持ちつづける人はいません。あれは、一年ぶんの「望むこと」を入れておく器です。

達磨 — 右
右から
四方から
達磨 — 正面
正面
達磨 — 左
達磨 — 背面
背面
達磨 — 右
覚え書き
素地
型に和紙を貼り重ね、漆で仕上げる
誰の顔か
達磨大師——禅の祖
なぜ丸いか
九年の坐禅、手足は失われた
願で片目、成就でもう片目
産地について

日本でつくられる達磨の、およそ五分の四がこの町から出ます。町はずれの少林山達磨寺を中心に育った仕事で、いまも家内の手仕事のままです。型は木、紙は手で貼り重ね、顔を描くのは四十年ほかのものを描いたことのない人、という工房がいくつもあります。

棚に並ぶ前に

品は日本で一点ずつ探し、出品する前に撮ります。お探しのものをお書きください。それに応えるものが入りましたら、お知らせします。

お知らせすることがある時だけお送りします。月に二度のこともあれば、何もない月もあります。