目のないまま届きます。仕上げるのは、あなたです。

達磨は目のない状態で売られます。両の目は白いまま空けてあり、達磨は待っています。
願をかけ——口に出すのが少し恥ずかしいような、ほんとうの願を——左の目を入れます。達磨は見えるところに座り、片目のまま、その願が叶うまであなたを見ています。


木型を一度彫れば、一生使う。
型に和紙を貼り重ね、乾かす。
乾いた殻を型から外し、中空のまま合わせる。
朱を塗り、金で字を入れる。目は両方とも空けておく。
成就したとき、もう片方の目を入れます。そこではじめてこの像は完成し、完成させたのはあなたです。
かたちの由来は達磨大師。インドから中国へ禅を伝えた僧で、洞窟の壁に向かって九年坐りつづけ、ついに手足が萎えて落ちたと伝えられます。達磨に手足がないのはそのためです。そして底に重りがあるので、倒れません。押し倒しても、起き上がります。
添えられる言葉は、日本人の頑固さそのものです。七転び八起き。
年の暮れには寺へ納めて焚き上げ、新しいものを迎えます。達磨を一生持ちつづける人はいません。あれは、一年ぶんの「望むこと」を入れておく器です。





日本でつくられる達磨の、およそ五分の四がこの町から出ます。町はずれの少林山達磨寺を中心に育った仕事で、いまも家内の手仕事のままです。型は木、紙は手で貼り重ね、顔を描くのは四十年ほかのものを描いたことのない人、という工房がいくつもあります。
品は日本で一点ずつ探し、出品する前に撮ります。お探しのものをお書きください。それに応えるものが入りましたら、お知らせします。
お知らせすることがある時だけお送りします。月に二度のこともあれば、何もない月もあります。
承りました。入り次第ご連絡します。