焔Maison Homura
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四 · 金 — 富山県高岡市で鋳る

七福神

一艘の舟に七柱。そのうち日本の神は、一柱だけです。

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七福神 — 富山県高岡市で鋳る
富山県高岡市で鋳る · 室町期に七柱と定まる

恵比寿、大黒天、毘沙門天、弁財天、福禄寿、寿老人、布袋。年の替わる夜、舟に乗って揃ってやって来ます。

この土地の神は恵比寿だけです。鯛を抱え釣竿を持つ漁の神で、正直な商いの神、大坂では商売の神。大黒天は、俵に立って槌を持つ笑顔になるずっと前は、ヒンドゥーの黒く恐ろしいマハーカーラでした。毘沙門天はヴァイシュラヴァナ、北方の守護神で、いまも甲冑を着ています。ただ一柱の女神である弁財天は、河の女神サラスヴァティー。水はいまも彼女のうちにあり、琵琶を抱え、その姿はすべて音と流れでできています。福禄寿と寿老人は中国の道教から。布袋は実在の人です。九一六年に没した中国の僧・契此。持ち物のすべてを一枚の布袋に入れて歩きました。

映像 · 1:00 · 英語ナレーション台所で笑う破壊の神
ナレーションを読む(英語)

A god of destruction is smiling in your kitchen. His name is Daikoku. In India he was Mahakala: black-skinned, wrathful, hung with skulls. But somewhere on the long road through China to Japan, he started smiling. Now he stands on bales of rice, with a mallet that shakes out treasure. He's one of the Seven Lucky Gods. And only one of the seven is Japanese: Ebisu, the fisherman with the sea bream. The rest came from India and China. A god of war in armour. A river goddess with a lute. And Hotei, who was a real man: a wandering monk who carried everything he owned in one sack. Every New Year, the seven sail in together on a treasure ship. So on the second night of the year, people slide a picture of that ship under their pillow. The poem printed on it reads the same forwards and backwards. And your first dream tells you what the year will bring. If you'd like the seven at home, Maison Homura can find them. Link in profile. Sweet dreams. The god of destruction is watching your rice.

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作り手の仕事場
作りの順
  1. 原型Genkei

    七体それぞれの原型。持ち物は四百年の間に決まっている。

  2. 鋳込みIkomi

    高岡で一体ずつ鋳る。組で鋳るのではない。

  3. 仕上げShiage

    鏨で仕上げる。鋳の良し悪しは顔に出る。

  4. 着色Chakushoku

    七体を揃いで着色する。並べたときに揃うように。

この顔ぶれに、整った理屈はありません。三つの国と、少なくとも三つの宗教が、一艘の舟に乗っている。そしてそれこそが、この一群がまぎれもなく日本のものである理由です。室町期に、手もとにあるものを寄せ集めて組み、七つの徳に合わせて数を七と定めた。

舟は宝船。正月二日の夜にその絵を枕の下に敷いて寝ると、見た夢が初夢——その年を告げる夢になります。

銅で鋳る場合はほとんどが桐箱入りの七体一組で、高岡は四百年これを注ぎつづけてきました。組はよく散ります。一柱が孫のもとへ行き、一柱が欠け、一柱だけが売られる。箱も書付も揃った七体は、そう出てくるものではありません。

七柱
恵比寿
恵比寿この国生まれはこの一柱だけ。漁と、正直な商いの神。
大黒天
大黒天もとは黒く恐ろしいマハーカーラ。いまは俵ふたつと槌。
毘沙門天
毘沙門天北方の守護。甲冑を脱いだことがない。
弁財天
弁財天唯一の女神。神になる前は河であり、水はいまも音のなかにある。
福禄寿
福禄寿福と禄と寿。その三つが、あの長い頭ひとつに。
寿老人
寿老人長寿。傍らの鹿は千五百年生きたという。
布袋
布袋実在の人。九一六年に没した中国の僧で、持ち物はすべて袋ひとつに入った。
覚え書き
日本の神は
一柱——恵比寿だけ
七柱に定まる
室町期
舟
宝船——正月に着く
売られ方
桐箱入り、七体一組
産地について

慶長十四年、前田利長が高岡に城を築き、七軒の鋳物師を城のかたわらに住まわせました。いまも金屋町と呼ばれる一帯です。(七軒がどこから来たかは、伝えによって違います。)城は六年で廃されます。鋳物の町は廃されず、いまもそこにあります。

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