中国の十二支、十二番目は豚。日本の十二支、十二番目はこれです。

十二の動物は中国から渡ってきて、そのうち十一までは姿を変えずに海を越えました。十二番目だけが違います。中国が家畜の豚とするところを、日本は猪のまま残した。痩せて、牙があり、いったん決めたら曲がれないことで知られる獣です。
その最後の一点が、この国でこの獣の意味そのものです。猪突猛進。走り出した猪はまっすぐにしか進めず、途中で言い聞かせても止まらない。この言葉は人を褒めるときにも、人を案じるときにも使われます。たいていは同じ人について、同じ息で。


その年のために原型を起こす。十二年に一度しか鋳ない形である。
年の変わる前の秋、高岡で砂型に鋳る。
冷めてから、毛並みを鏨で彫る。
茶黒に着け、牙と背だけ明るく残す。
この家のような店が一つ置いておく理由は、もう少し静かなところにもあります。五行では亥は水に属します。だから亥の日は、冬に向けて安心して火を入れてよい日とされる。茶の湯ではいまも亥の日に炉を開きます。焔と名のついた家が水の獣を棚に置いている——迷信というより、古くてよくできた洒落です。
猪は使いでもあります。京都の護王神社では、門を守るのが狛犬ではなく一対の猪です。人はそこへ足のことを願いに行きます。膝の痛み、これから歩く長い道。
干支の銅器はその年の前の秋に鋳られ、正月に贈られます。だから年が刻まれているようなものです。亥年は昭和四十六年、五十八年、平成七年、十九年、令和元年、そして十三年——あいだの年には一つも鋳られていません。





慶長十四年、前田利長が高岡に城を築き、七軒の鋳物師を城のかたわらに住まわせました。いまも金屋町と呼ばれる一帯です。(七軒がどこから来たかは、伝えによって違います。)城は六年で廃されます。鋳物の町は廃されず、いまもそこにあります。
品は日本で一点ずつ探し、出品する前に撮ります。お探しのものをお書きください。それに応えるものが入りましたら、お知らせします。
お知らせすることがある時だけお送りします。月に二度のこともあれば、何もない月もあります。
承りました。入り次第ご連絡します。