鬼ではありません。年に一度、山から降りてきて家をあらためる神です。

大晦日の夜、秋田の男鹿半島では、若い衆がこの面をかぶり、藁のケデをまとって雪のなかを家々へまわります。足を踏み鳴らし、「泣ぐ子はいねがー」「怠け者はいねがー」と叫ぶので、家の子どもは本当に泣きます。
そのあと主人が座らせ、酒をすすめ、その年のことを改まって申し開きします。誰がよく働き、誰が怠け、誰が生まれたか。訪れた神はそれを聞きとどけ、もう一度戒めて、次の家へ発ちます。藁をまとった神による、家の一年の検分です。


古い面は一木彫り。村の面には張子や笊で作るものもある。
赤か青の地を厚く塗る。この面は夜、火の明かりで見られる。
縁に馬の毛や藁の毛を植える。
角と牙は別に作って打ち込む。
鬼ではありません。そう呼んでしまうと肝心のところが抜け落ちます。彼らは来訪神——年の変わり目に山から降りてくる神であり、あの怖さは、置いていく福の代金です。
面は集落ごとに彫られ、ふたつとして同じ決まりがありません。赤いもの、青黒いもの、角のあるもの、ないもの。古いものは笊の底や木、型に貼った紙など、家にあるもので作られました。ケデは歩くたびに藁を落とし、床に落ちた一本を拾って持ち帰ると縁起がよいとされます。





日本海へ突き出した半島で、真ん中に山があり、縁に集落が並んでいます。大晦日の夜、それぞれの集落の若い衆が藁のケデと彫った面を身につけ、雪のなかを戸口から戸口へまわります。子どもは本気で泣きます。
品は日本で一点ずつ探し、出品する前に撮ります。お探しのものをお書きください。それに応えるものが入りましたら、お知らせします。
お知らせすることがある時だけお送りします。月に二度のこともあれば、何もない月もあります。
承りました。入り次第ご連絡します。