Maison Homura
2833
五 · 布 — 福岡

博多織

緩まない帯。評判はその一点に尽きる。

博多織 — 福岡
福岡 · 一二四一年以来この地で

一二三五年、博多の商人・満田弥三右衛門が僧・円爾とともに宋へ渡った。六年後に織りの技を持ち帰り、その家は以後二百年をかけて、ひたすら密に織る方へ進んだ。

行き着いたのが、尋常でない本数の経糸に、太い緯を強く打ち込む絹である。硬く、わずかに畝が立ち、そして結び目が利く。締めるときにきゅっと鳴り、あとは一日そのままでいる。着物を着る人なら、それがどれほど珍しいかを知っている。

博多織 — 左
左から
博多織の仕事場
作り手の仕事場
作りの順
  1. 糸染めItozome

    先に糸を染める。織り上がってから載せる色は一つもない。

  2. 整経Seikei

    経糸を数千本並べる。並の織物の比ではない。

  3. 製織Seishoku

    密な経に緯を強く打ち込む。文様が浮き上がる。

  4. 仕上げShiage

    硬く仕上げる。締めれば鳴り、そして緩まない。

一六〇〇年から、福岡の黒田家は毎年この織物を将軍家に献じた。その献上の品にした縞——仏具を二種、布に繰り返した文様——を、以後この地では献上と呼ぶ。

この町の仕事である。歩いて行ける。

博多織 — 右
右から
四方から
博多織 — 正面
正面
博多織 — 左
博多織 — 背面
背面
博多織 — 右
覚え書き
絹。織る前に染める先染め
文様
独鈷と華皿。花ではなく仏具である
なぜ献上か
一六〇〇年より将軍家への献上品
善し悪し
一日締めて緩まぬこと
産地について

この家は福岡にあり、博多はその古いほうの商人町です。市場と社と仕事場のある、川のこちら側。この部屋にあるもののなかで、歩いて行ける距離でつくられているのはこれだけです。

棚に並ぶ前に

品は日本で一点ずつ探し、出品する前に撮ります。お探しのものをお書きください。それに応えるものが入りましたら、お知らせします。

お知らせすることがある時だけお送りします。月に二度のこともあれば、何もない月もあります。