緩まない帯。評判はその一点に尽きる。

一二三五年、博多の商人・満田弥三右衛門が僧・円爾とともに宋へ渡った。六年後に織りの技を持ち帰り、その家は以後二百年をかけて、ひたすら密に織る方へ進んだ。
行き着いたのが、尋常でない本数の経糸に、太い緯を強く打ち込む絹である。硬く、わずかに畝が立ち、そして結び目が利く。締めるときにきゅっと鳴り、あとは一日そのままでいる。着物を着る人なら、それがどれほど珍しいかを知っている。


先に糸を染める。織り上がってから載せる色は一つもない。
経糸を数千本並べる。並の織物の比ではない。
密な経に緯を強く打ち込む。文様が浮き上がる。
硬く仕上げる。締めれば鳴り、そして緩まない。
一六〇〇年から、福岡の黒田家は毎年この織物を将軍家に献じた。その献上の品にした縞——仏具を二種、布に繰り返した文様——を、以後この地では献上と呼ぶ。
この町の仕事である。歩いて行ける。





この家は福岡にあり、博多はその古いほうの商人町です。市場と社と仕事場のある、川のこちら側。この部屋にあるもののなかで、歩いて行ける距離でつくられているのはこれだけです。
品は日本で一点ずつ探し、出品する前に撮ります。お探しのものをお書きください。それに応えるものが入りましたら、お知らせします。
お知らせすることがある時だけお送りします。月に二度のこともあれば、何もない月もあります。
承りました。入り次第ご連絡します。